「今日3月10日は東京大空襲のあった日」
東日本大震災の起こる前日
当時会社員だった私はオフィスのあった西葛西の改札口を通りながらそんなふうに思った
なんとなく空気がトゲトゲしい感じがして
なんとなく落ち着かない日だった
奇しくもその日の夜のニュースで
「九州新幹線がまもなく(3月12日)開通する」
とやっていた
そのニュースもなんとなく気になった
まさかその翌日の11日
あんなに大きな地震に見舞われるなんて
オフィスは揺れに揺れた
みんな立ち上がって比較的広いエリアに集まった
なかなか揺れがおさまらず
立っているのがやっとだった
キャビネットも倒れるかと思うほどの揺れだった
一度はおさまった揺れ
しばらくしてもう一度揺れた
それも一回目の揺れよりは短かったものの
揺れ自体は大きかった
Yahoo!ニュースの地震速報で本州から北海道にわたりかなりのエリアに地震が起こったマークで埋め尽くされていた
震源は東京近辺かと思ったらなんと東北
東京でもあんなに揺れたのに
震源地は遠方と知り言葉がなかった
就業時刻になっても当然ながら電車は動かず
西葛西から自宅のある国分寺まで荒川を越えて徒歩で帰るのも現実的ではないので
オフィスで夜明かしする覚悟をした
オフィス近くにあった当時のジャスコに行ってみると
平然と業務をやってくれていた
そこでたしかパンを買った
道は徒歩で自宅に帰る人々ですごい人混みになっていた
幹線道路沿いをあんなに多くの人が歩いてるのを見たのは初めてだった
ありがたいことに翌朝土曜日は電車か動いていたので自宅に帰ることができた
午前中に矯正歯科の予約をしていたが
電車が動くかわからなかったので一旦はキャンセルをしておいた
しかし
無事に帰れたので
矯正歯科に再度電話したところ
午後予約OKとのことで行くことにした
矯正歯科のあった立川でも
ビルのガラスが割れたりといった被害があったそうだ
なぜか「普段と同じように」行動する自分にも驚いたし
矯正歯科の先生も普段と同じように振る舞っていた
あれから13年
忘れられない出来事
忘れてはならない出来事
災害の多い日本
人付き合いが希薄になったと感じることもあるけど
やっぱり人同士の寄り添いって大切だなと思う
今生かされていることは奇跡なのだなと深く深く思う